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今日 - 合計 - マリオパーティ6の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 14時28分56秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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khaos(混乱/ギリシャ語) + ドラゴン? タグ:ギリシャ語 モンスターファーム4
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アドホックパーティ(アドパ)について PS3さえあればパーティプレイが出来るのがアドパの利点、設定なんて「こまけぇことはいいんだよ!」というあなたにオススメ 主にアドパ住民は深夜になるほど本気を出す傾向があり平日休みの昼間から「磯野アドパしようぜ!」といってもなかなか反応が 無いかもしれない 基本的にワールドEのロビー32に部屋を建てるのでスレ内で部屋建て報告があったならそこにいくとおk パスワード(パス)はスレ内で明言が無い場合”zutto”、違っていたらスレで報告!ホストにm9してやろうず (゜;)もちろんチート・悪魔猫などの改造行為はダメなんだからね!・・・/// このスレの部屋では4人部屋と2人部屋が建つことがほとんどで2人部屋にはホストの回線の都合、2人までしか入れない 3人目が来ると部屋が崩れるので要注意! ※2人部屋は基本的に1人来た時点でクローズするので、入れる状態になっていたらどんどん凸しようず ホストが泣いて喜ぶよ ※PS3の他にキーボードやヘッドセッドなどの周辺機器があると便利 コントローラーでTC(テキストチャット)に挑むとチャット死の危険性が上がります だからと言ってm9されるだけですが・・・m9をすばやく相手にかましたいならキーボードがオヌヌメ ちなみにヘッドセッド人口は少ない模様 ウッ!(゜;~2人部屋のホストからさすらいのソロハンター達へ~ アドパしてみたいけどいきなり4人PTとかちょっと・・・っていう恥ずかしがり屋さん モンスターが屈強なハンター4人に切り刻まれていくのが耐えられない!・・・っていう心優しい人 とりあえず2人部屋の扉を開いてみるといい 大丈夫、粉塵は13個持っている ダメージは心配しないで あなたが麻痺らされたなら天高く打ち上げよう武器出しで あなたが眠らされたらエリアの端まで吹き飛ばそうスタンプで 一緒に持てる限りのこやし玉を持ってクエストに行こう きっと新しい発見がある あとあれだ、ウッ!(゜;)ってやられたらウッ!(゜;)って返すと不思議と仲間意識が芽生えるよ
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パーティキャラクターは全部で13人。内容は以下のリンクから。 ストーリー上のハンパないネタバレ有りなので、その辺りは注意を。 コウ・レジングル レナ・ジルスファイド ヒメ・ランディア クルス・ウェルハープ ジェイク・レイバーグ アイリィ・クルゥ・ヴァライノス エルミナ・レジングル キルシュ・ガレット クレイ・レジングル アシュラム・シュバルツァー リース・ファングラム ボゥイ・アンセプト レイ・ディパーチャー
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超イチリュウのポケモントレーナーシラクサがダブル界にその名を轟かすべく生み出した 何より意表を突ける超トリッキーな遊び心溢れる極悪初見殺しパーティ。 それが四次元殺法パーティである。 使用ポケモン サザンドラ ネンドール ゴウカザル バンギラス ココドラ マラカッチ 詳しくはブログへ→【ポケモンBW】四次元殺法パーティ【全国ダブル】
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こみっくパーティ 北米版タイトル Comic Party 音声(日本語DD2.0ch,英語DD2.0ch) 全4巻 第1巻収録話数第1-3話 第2巻収録話数第4-6話 第3巻収録話数第7-9話 第4巻収録話数第10-13話 発売元 RIGHT stuf 備考 BOXのThinpak版を購入。BOXに20Pライナーノーツが付属。映像特典で番外編も入ってます
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今日 - 合計 - マリオパーティ7の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 14時28分56秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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世界の面白パーティゲーム2 世界の面白パーティゲーム2データ ソフト紹介(メーカーより) ソフト紹介・感想 データ メーカー:シムス ジャンル:パーティゲーム 配信日:2010/5/11 ポイント:500 プレイ人数:1~4 使用ブロック数:313 対応コントローラー:Wiiリモコン,Wiiボード,Wiiモーションプラス Wi-Fi対応:ニンテンドーWi-Fiコネクション有料サービス対応 ソフト紹介(メーカーより) 『世界の面白パーティゲーム2』は、世界の国の中で、特徴のある職業をモチーフとしたゲームです。浮き釣り、闘牛士、ビル清掃、探検家、宇宙飛行士の5つのゲームが楽しめます。 1人でも、2~4人の多人数でも、プレイできます。 ゲームによっては、WiiモーションプラスやバランスWiiボートに対応しています。 ソフト紹介・感想 名前 コメント
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新しいのが出来たので投下します。以下人名対象一覧 カエラ:第一人称。デコログ。 姉御:女サムライ。カエラの師匠?名前はサクハ。 彼:眼鏡平。 リーダー:ファイター。 副長:緑ナイト。名前はシンシア。 ギルマス:帽子メイジ。 姫ちゃん:偽鬱姫。 ・エロなし ・厨二病全開 ・容量デケー ――カザン共和国、市街地、西門前広場 嫌な気配を孕んだ風が、あたし達の間を吹きぬけた。 その遥か上空では薄暗い雲の中を稲妻のような不気味な燐光が走る。 城壁の上に見える空が、北西の方から赤く、赤く染まっていった。 『無数の竜の侵略により、滅びの花(フロワロ)に覆われた世界』 シャリ…シャリ…… 見上げるあたし達の足元で静かに音が鳴った。 石畳に、露天の棚に、民家の屋根に。 あらゆるところにフロワロが覆い、見る間に美しく咲き誇ってゆく。 『数奇な運命に導かれ、セブンスドラゴンに挑む者達』 それは悪夢のようなおぞましい光景だった。 けれど、あたし達は誰一人として戦意を失う者はいない。 あたしの傍らで刀を抱える姉御も、 今やフロワロに覆い尽くされた石畳を踏みしめる名も知らぬハントマン達も、 城壁の上で弓を、魔導の道具を携える人たちも。 『――そして、理想のため、名誉と富のため、自らの正義のために命知らずの冒険に挑む者たち』 上空を、また幾筋もの不気味な光が通り過ぎていく。 その光の中に、この星を喰らう忌むべき者達の影がかすかに見えた。 来る。 北の空に目を戻せば、災厄を宿した流星が、今度はここに落ちるコースで近付いてくる。 この場にいるすべてのハントマン達が、呼応するかのように武器に手を掛けた。 次々と、奴らを迎え撃つために武器を抜く音が響く。 『人は彼らを――』 「いくぞ、ここからは待ったなしだ」 姉御がそう呟いてくる。 傍にいる知人は姉御だけだ。他の人とはメナス補佐官の苛烈な激励の後、その場で別れた。 「うん、分かってる」 あたしは短く答え、光の落ちるルートと頭の中の地図を符合させていった。 それから、思い出したように姉御に向かって笑いかける。 姉御は呆れたように、でもしっかりと笑って頷き返してくれた。 今、あたし達の遥か後方で、最初の流星がカザンに落ちた。 『――冒険者(ハントマン)と呼んだ』(プレロマ非開架図書『セブンスドラゴン』第零章より) ――数日前、ギルドホーム 「さて」 ギルメン七人が集合し、食堂のテーブルに集う。 「いつも行き当たりばったり運営の僕達がこうして集まってもらったのは他でもない、 ……ついに来た。大統領府よりカザンに在籍する全てのハントマンへ」 ギルマスの手にあるのは見るからに高級そうな公式文書の封筒だ。 「公式ミッションか。この時期にそんな大規模な発令、というだけで内容がわかるな」 「大仕事なんでね、一応説明させてもらおう」 それをテーブルに置き、ギルマスは淡々と語り始めた。 「人類滅亡へのカウントダウンはついに秒読みの段階に入った。 プレロマの予測したニアラの最速再覚醒時刻まで残り数日を切り、『新たなる英雄』は 何だかよく分からないが最終決戦兵器を手にニアラの居城に踏み込んだ。 近日中にニアラと接触、交戦に入る。勝率は……不明だ。 ただ言えることは、この戦いで少なくとも確実にニアラに深手を負わせることができるだろうということだ。 そして二度目の休眠はない。そのときは人類が必ずニアラの寝首を掻く」 「それはつまり」 「守りに使える配下がいなくなった今、向こうもここで決着をつけるしかない」 リーダーが合いの手を入れた。 そして、ギルマスの言葉が意味することがあたしにも分かってくる。 「戦えるうちに『新たなる英雄』も全世界の人類も片付けてしまおうってことだね」 「そう。持てる全ての力を使った総力戦に出る可能性が高い」 「全世界に対しての攻撃……無謀なようでいて真竜の力を持ってすれば不可能ではないかもしれませんね」 「この予想を受けて、どこの国でも決戦に備えて軍の準備を進めている。 軍を持たない国も同様だ、マレアイアには強力な結界がある。そしてカザンには」 「あるいはどこの軍にも勝る、ハントマン達がいる」 「大統領府よりカザンに在籍する全てのハントマンへ。 これはメナス補佐官からハントマン達に当てた、カザン防衛作戦への協力要請だ」 作戦における各ハントマンの立ち位置や命令系統などの質問が終わり、一段落着く。 「俺達は東門で防衛班、サムライとローグは遊撃班、お前は城壁で射撃班か」 「そして?ヒーラーとプリは救護所で衛生班。この分だとかなり判断は現場に任されそうだな」 「あと、何か聞きたいことのある人は?」 「ない」 「特に」 「正直、今回のミッションの成功確立は過去最高だ。……成功確立は、だ。 敵の総力が総力だけに個人個人の危険度、死亡率もまた過去最高だ。気を引き締めて頼む。 これまで僕はなんでもかんでも『大丈夫、大丈夫』で済ましてきたが今回は…… いや、今回も。どうか、『大丈夫、大丈夫』で済まさせて欲しい」 真面目な口調に誰もが真剣に頷いた。 「これまでも修羅場は潜り抜けてきたんだ、心配あるまい」 「だね」 姉御が前向きな意見を出す。 それにあたしは同意したというのに、返って来たのは意地悪な笑いだった。 「ま、この前みたいにわざわざ自分から危険の中に突っ込んでいかれてはどうしようもないがな?」 「「「ぐっ……」」」 刺されたのはあたしだけではない。 件の事件で死に掛けたメンバーがそろって呻きを上げた。姫ちゃんは知らん顔だ。 「あー、他に何か言いたいことのある人は」 「ない」 「ありません」 「よし!では連絡終了!各自戦いの準備をして、ゆっくり休んでおくように! ……なに、いつもどおり片っ端からぶっ飛ばせば問題ない」 それはあたし達、歳若いメンバーに向けた言葉らしい。 勇気付けるようにギルマスは続けた。 「見敵必殺、攻撃は最大の防御、ただし油断大敵! たしかこういうことわざがあったはずだ、殺られる前に死ね!!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「……殺られる前に殺れ!!」 「言い直した!?」 「てか間違えた!大事なところ間違えた!!」 「殺られる前に殺れ!!」 「いや分かったから」 「二回言った!」 「ええい、うるさい!解散!これにて終了だっ!」 ―――――――――――――――――――― ――現在、西門前広場 【来た!ドラゴンだ!】 「こっちに三体来た!応援頼む!」 「今行く、ちょっと待て!」 【来た!ドラゴンだ!】 「こっちも片付いたぞ!手が足りないところは!?」 「向こうに二体!あれを頼む!」 「まかせとけ!」 【来た!ドラゴンだ!】 「陸上型のドラゴンは!?」 「まだ来てない!全部王者の剣が食い止めてる!」 「……大統領府前広場が手薄だそうだ!誰か応援に行ってくれ!」 【来た!ドラゴンだ!】 「分かった!私たちが行く!!」 【来 た ! ド ラ ゴ ン だ !】 剣戟と叫び声と魔法弾と矢の飛び交う混沌とした戦場の中、「行くぞ」と一言姉御が走り出す。 目の前の一匹を斬り払い、あたしはすぐさまその後を追った。 いたるところで死闘を繰り広げるハントマンとドラゴンの間をすり抜け、 立ちふさがる敵を片っ端から斬り飛ばしながらあたし達は北へ向かって駆け抜ける。 北東を見上げれば大統領府の時計を掲げた城門が見えた。 「ひああああぁぁぁぁ!!いやあああッ!!」 飛んできた悲鳴に思わず足を止める。一拍遅れて姉御も急停止した。 声のするほうを見れば、石畳を覆うフロワロの中で誰かがうずくまっていた。 「うあああああ! フロワロ、フロワロっ……!! いやあああっ!あたしの、あたしの腕がぁっ!!」 服装からみるにあたしと同じローグの女の子が(あたしより少し年上かもしれない) フロワロの中を転げ周り、その白い腕を振り回しながら悲鳴を上げ続けている。 「おい!しっかりしろ!」 いち早くその子を抱き起こして揺さぶる姉御が、効果がないと悟るや即座にその頬を張り飛ばす。 「しっかりしろ!幻覚だ! よく見ろ!……お前の腕だ!何ともない!!」 「あ……あ?」 そこでようやく、その瞳の焦点が自らの腕に合った。 「あたしの……腕……」 自らがフロワロの引き起こす幻覚を見ていたと理解したらしく、 その子は近くに落ちていた弓を杖代わりによろよろと立ち上がった。 「行かなきゃ……」 「無理するな、お前はもう後退して休んだ方がいい」 城壁に向かって歩き出すその子を呼び止め、あたしに向けて姉御が視線をよこす。 場合によってはあたしが待機場所まで連れて行けということだろう。 「ダメ。皆、戦ってるから、あたしも行かないと」 彼女の言う『皆』とは、たぶん彼女のギルドメンバーのことだった。 力無いながらもそのはっきりとした視線がまっすぐに姉御を見る。 「……わかった。死ぬなよ!」 戦場に戻っていく彼女の背中を見送って、姉御がこちらに振り返る。 「よし、いこう」 「ああ」 北へ向き直り、駆け出そうとしたあたし達の鼻先に次の瞬間大型のドラゴンが落下した。 「……っ!」 巨大な頭部とよく飛んでこれたもんだと思う小さな翼を持った肉食恐竜タイプのドラゴンだ。 その小さな目が、あたし達を捉えてこちらへと向いた。 「こいつは手間ね……!」 武器を構えなおすあたしの脇をすり抜けて、姉御が居合いの構えで突っ込んだ。 「かけている手間など、あるものかっ!」 気合一閃、大きく傾けた体制から背負い投げるように刀を抜き放つ。 たったそれだけで、竜の首が飛んだ。 噴き出す血飛沫を避け、姉御が檄を飛ばす。 「急ぐぞ!大統領府前広場だ!」 「が、合点!」 それにしても、と走りながら思う。 全力でドラゴンを迎え撃つハントマン達。 そして、殺されても殺されても、死地としか思えないハントマン達の真ん中であろうとも、 ためらい無く舞い降りて襲い掛かるドラゴン達。 「ドラゴンも、生きるのに必死なのかな」 「お前なあぁぁ!どうして、どうして今そういうことを言うかなぁ! 言っとくがこいつらに心があろうと無かろうと情けをかける余地はこれっぽっちも無いぞ!?」 「分かってるって!」 「おーい!そっちに行ったぞ!」 「?」 前方から声が飛んでくる。 見れば、傷だらけになった二足歩行の中型ドラゴンが狂ったようにこちらに向かってくる。 「あれは……」 「砂漠の石竜か!」 姉御じゃないがこの一匹に割いてる暇などありはしなかった。 スピードを落とさずお互いに急接近し、真っ向から敵を迎え撃つ。 すぐ目前でドラゴンの顎に炎が溢れた。 思い切り踏み切って跳ぶと同時に、足を掠めるほどすぐ下で石化の力を持った炎が迸る。 「……シッ!」 空中で身体をひねり、ドラゴンの頭上を飛び越えながら上体を下に引っこ抜く。 上下逆さまになって目の合ったドラゴンの、その目の間に両手で握った短剣が突き刺さった。 「……せああぁっ!」 宙を飛ぶあたしの体重に引きずられ、短剣が嫌な音を立ててドラゴンの頭を断ち割る。 もう一度身体をひねって着地するあたしの後ろで血と脳漿を噴き出しながらドラゴンが倒れた。 ……一介の不良少女に過ぎなかったあたしも無茶な芸当ができるようになったもんだ。 「排除完了!」 「いきなり突っ込むな!心配するだろうが!」 「ごめん!」 北へ向かう通りはここで突き当たり、居住ブロックの中を東へ伸びる。 ―――――――――――――――――――― ――大統領府前広場 広場の近くまで来たが、この辺りは戦闘の中心地からは外れているみたいだ。 オフィス前では数人のハントマンとすれ違ったが、敵の気配はあまり無い。 辺りにはドラゴンの死体がまばらに転がっている。 「ドラゴンいない……ね」 「ああ」 とりあえず、目的地のある二つのオフィスの間を伸びる道に目を向ける。 そのむこうに、見覚えのある姿が見えた。 「あ」 「お?」 常時しかめっ面のファイターと、頬の柔らかそうなナイトの女性。 大きな飛竜の骸の傍らに立っていた二人もまたこっちに気付く。 「リーダーに副長?東門に配置されたんじゃ?」 「大統領府前が手薄だと言われて……そちらは?」 「同じだ」 「まあ、知らない奴らと連携するよりは有利だろう。行こう」 偶然でも同じギルドの味方がいるのは心強い。 そしてあたし達は、大統領府前広場に足を踏み入れた。 大統領府前広場は不気味なほど静かだった。 フロワロに覆い尽くされた広場には奇妙な緊張感が満ちている。 「警戒は怠るなよ」 「はい……でも、ドラゴンがいませんね」 「うん……」 辺りをゆっくりと見回したあたしは、『それ』を見て足を止めた。 広場の奥、まさに大統領府の目の前に、赤い光が満ちている。 赤い空のせいでいつもと違う色に見える風景の中、そこはより色濃い光に照らし出されていた。 静かに、雲の切れ間からまっすぐに落ちる光がゆらゆらと揺れる。 そして。 何の前触れも無く、それは現われた。 赤い光の中に半透明の巨大な竜の幻影が見えた、と思った次の瞬間にはそれはそこにいた。 虚空から浮かび上がるように現われた真紅の竜。 低く唸りを上げながら、それはゆっくりと頭を上げる。 「姉御、あれ……」 それを指差し、姉御に話しかけようとしたそのとき。 ドラゴンが、一歩踏み出した。 ずしゃッ 危険だ。 危険だ。 危険だ危険だ危険だ危険だ危険だ。 あたしの本能がこの期に及んでやっと目の前のドラゴンが幻覚でも錯覚でもないことを理解した。 脅威、威圧、それらを訴える感覚神経がことごとく一瞬でゼロからマックスに振り切れる。 それほどまでに強大な気配を放つドラゴンが、今まさにこちらに向かって近付いてきていた。 全身鎧を連想させる頑強な骨格。 鋼のような筋肉に鎧われた巨躯を鮮血を浴びたような鱗が覆い、 その両腕の先で大ナタのような爪が鈍く光る。 猛獣の毛皮すら比較ではないと思わせる滑らかで強靭な皮膜で作られた 二枚の翼をゆっくりと広げながら、一歩一歩、ドラゴンは地を踏みしめる。 捻じ曲がった角を備えた獰猛な頭部で凶悪な光を湛えた双眼が光った。 ドラゴンが止まる。 その巨体から収まりきらずに溢れ出す力、強大な殺気、 そして何よりそれらをねじ伏せる圧倒的な精神の力。 ずんっ! オ オ オ オ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ !!! 強く石畳を踏みしめ、ドラゴンが咆哮した。 まっすぐこちらに向かってだ。 物理的な突風と錯覚するほどの殺気に吹き飛ばされそうになる。 これは、そうだ、以前あたし達は一度だけ帝竜との戦いに参加したことがある。 全体すらも見えない巨大な敵の足一本を止めるためあたし達は死力を尽くした。 あのときの敵に、真正面から見られたら、きっとこんな感じだ。 「無理だよ姉御……こんなの勝てるわけ無いよ………」 「だが、やるしかあるまい。……あとこの前のバロリオンの事をからかったのはすまんかった」 「今謝んなくていいよぉ……」 「こいつが来るから他のドラゴンがいなかったのか……!?」 「どちらにせよ選択肢は無いぞ」 「分かってる……いくぞ。どうにかして応援が来るまで持ちこたえるんだ」 絶望的な戦いが始まった。 ―――――――――――――――――――― 真紅の鱗に覆われた腕がたわむ。 鋼鉄のような筋肉が盛り上がり、凶悪な力を込められた鉤爪が音速で振り抜かれた。 「……っ!」 紙一重で交わしたあたし達の向こうで、鉤爪と盾がぶつかって恐ろしい金属音が上がる。 先頭を切って敵の攻撃を受け続ける副長はすでに傷だらけだった。 だけどその目からは闘志が失われていない、副長はまだ大丈夫だ。 「うおおおぉぉぉっ!!」 副長ほどではないがあちこちに傷を作ったリーダーが斬りかかる。 その切っ先は、しかしその巨体からは信じられない敏捷さで後退したドラゴンに空を切った。 翼による滑空とバックステップを組み合わせ、重力を無視した動きで後ろに飛んだドラゴンは、 そのまま広場を囲む建物の窓を衝撃で砕きながらその壁面に着地する。 目で追うリーダーの頭上を跳び越し、あたし達の中央に落下したドラゴンの背後から 間髪いれずに姉御が襲い掛かった。 振り向きざまに爪が振るわれる。予想していたようにジャンプしてかわし、 空中から斬りかかろうとした姉御を待っていたのは巨大な牙の立ち並ぶ顎だった。 「っの……!」 斬りつけるはずだった刀を防御に回す姉御に、粉砕機のような噛み付きが襲い掛かる。 身の竦むような音に、一瞬だけ目をつぶってしまう。 もう一度目を向けたとき、そこには粉々に噛み砕かれた刀だったものと、辛くも難を逃れた姉御の姿があった。 「くそっ……玉鋼だぞ!?」 着地した姉御を追撃しようとするドラゴンに副長が切り込んだ。 攻撃目標を変更するドラゴン、けど本命はそっちじゃない! 懐に潜り込んだあたしの短剣が走る、副長に向かう腕を斬りつけ、返す勢いで肘の内側に突き立てる。 一瞬ひるんだドラゴンに副長が剣を振り下した。 副長の剣を受けた左腕が受ける。そのままあたしを巻き込み、豪腕が副長を薙ぎ払った。 意識が左に逸れたその瞬間に、本命――リーダーが渾身の一撃を叩き付ける。 「っ!!!――――――な!?」 大剣はドラゴンの肩口に少し食い込んだだけで止まっていた。 反撃を避け、後退しようとするリーダーがいきなり横に吹き飛ばされる。 強烈な尾の一撃を受け、リーダーはギルドオフィスの壁に叩きつけられた。 「かはっ……!」 「リーダー!!」 心配している場合ではなかった。こちらに向き直ったドラゴンから圧倒的な殺気が迸る。 凶暴な光の宿った瞳を爛々と輝かせ、ドラゴンが二枚の翼を開いた。 「来るぞーーーーーっ!!」 足元の石畳をクレーターのようにへこませながら、炎のような殺気を纏ったドラゴンが飛ぶ。 二枚の翼が空気抵抗に軋みながら強引に力の矛先を下方に向けて捻じ曲げ、 次の瞬間、全てを砕く気迫と共にドラゴンの巨体があたし達の中心に突っ込んだ。 「っ―――!!」 一瞬前まで立っていた石畳が轟音と共に粉砕され、衝撃波と共に無数の破片が舞い狂う。 一際大きな岩塊に命中され、副長がくぐもった悲鳴を上げた。 降り注ぐ瓦礫の中、側頭部を押さえる副長の顔の左半分が見る見る血に染まる。 「ぅぅ……」 「大丈夫か!?」 「っはい!心配しないで!!」 「ちっくしょう……あれどんどん威力上がってない……!?」 「時と共に殺意は募りゆくか……なんともタチの悪い冗談だ!」 土煙の中、粉砕された路面の中心で地獄から響いてくるような唸りと共にドラゴンが立ち上がる。 ……畜生、まいったなぁ。 ―――――――――――――――――――― ハントマンをやってる人なら誰だって、とても勝てないような敵が徘徊するダンジョンに 突っ込んでしまって命からがら逃げ出す――なんて経験の一回や二回はあるだろう。 今のあたし達の状態はそれに近い。 このまま戦い続けても勝てないのは明白で、かつ速やかに逃走しなければ待っているのは死だ。 ……けど、それと今この状況では、絶対的に違うことが一つある。 話は変わるけど、古今東西どこの国の軍隊でも敵前逃亡という奴は重罪で、大体が死刑だ。 初めてその話を聞いたときは誰だって死にたくないのは当然なんだからそんなの重すぎるんじゃないか なんて思ったもんだけど、彼に説明してもらった今は納得している。 簡単に言えば敵前逃亡は味方を詐称しての悪質な利敵行為なのだ。 戦争では、味方がそれぞれの役割を果たしていてくれるからこそ兵士は目の前の敵に集中できる。 それが交戦中に味方が逃げ出してしまったらどうなるだろうか。 戦線は途切れ、そこから侵入した敵に挟撃を受けた兵士達はあえなく全滅の憂き目を見る。 つまりはそういうことだ。 敵が見えてから逃げ出すことは、味方に自分も戦うと嘘をついて不完全な体制をとらせておき 不意打ちでそのまま敵の前に放り出すことと何一つ違わない。 だからこそ敵前逃亡は重罪で……いや、違う。 そんな問題ですらないのだ。 軍隊のルーツは襲い来る外敵から身を守るための戦力だ。 外敵を撃退できなければ殺されるほか無い。戦って勝つしか生き残る方法はないのだ。 だから軍隊では、戦って勝つ以外に生き残る手段を残しておいてはならない。 だから敵前逃亡は、我が身惜しさに逃げることは、あってはならないのだ。 あたし達は兵隊じゃない。 だけど、今こうしてたくさんの味方と助け合って戦っているこの状況は 軍隊で兵士として戦っている状況と何一つ変わることは無い。 それはつまりあたし達からは逃げるという選択肢は奪われているということを意味する。 逃げてもその分が誰かに回る以上、敵が強いからと逃げることはできないのだ。 だから、あたし達は逃げられない。 ……第一、もうこの星には逃げる場所なんてどこにだって残されていないのだから。 ―――――――――――――――――――― 「畜生っ……畜生ぉーーっ!」 リーダーが立てなくなるのは時間の問題だった。 副長も失血しすぎて動きにキレが無い。 そして、 「……ぐっ!」 「ぅあっ!?」 あたしと姉御もいいとこいってる。 ガタのきはじめた身体を引きずって前に行こうとした瞬間、吹っ飛ばされた姉御が飛んできた。 「で、ででっ、弟子を巻き込んで迷惑を掛けるとは、わ私も落ちたもんだな……す、すまない」 「いいけど……姉御……集中力が切れてきてるよっ」 「うぐぅぅ………」 もともと姉御のタフさはあたしと大差ないのだ、あの化け物を相手に長丁場を戦えば当然こうなる。 ふと見やれば、副長を殴り飛ばしたドラゴンがこちらに向かってきていた。 「……ヤバい!」 姉御の状態を確認する。ええい、やるしかない! 立ち上がると同時に右足がずきりと痛んだ。 「姉御、立って!どうにか止めるから反撃お願い!」 「できるのか!?」 「できなきゃ困るよ!」 立ち上がった姉御の肩を抱き、振り下ろす爪を後ろに避けながらその手首を短剣で払う。 だけど、当然、追撃がやってくる。 奴が巨木のような尻尾を振り上げた瞬間、あたしは姉御を後ろに突き飛ばした。 南無三!! 真上から振り下ろされる尾を短剣の十字受けで受け止める。 もちろん防御効果なんて気休め程度でしかない、あたしは全力で踏ん張った。 足元が陥没するかと思うような衝撃が背中に、そして両足にかかる。 っ―――――! 「……このおおぉ!!」 ヘタな鈍器より殺傷力の高い拳がドラゴンに打ち込まれる。 もう一発……それを受ける前にドラゴンは飛び退った。 その後ろからリーダーと副長が二人係で引止めにかかってくれる。 「すまない、大丈夫かカエラ……カエラ?」 尻餅をついたっきり立ち上がらないあたしに姉御が声を投げた。 「あのさ……姉御……」 「うん?」 「実はさ、さっき、飛んできたガレキ、当たっちゃっててさ……」 ドラゴンが何度か使った殺気全開での凄まじい体当たり。 何とかかわし続けたものの、さすがに防ぎきれないそれをあたしは右足にもらってしまった。 痛む右足を誤魔化し誤魔化し、跳んで、走って、踏ん張って。 そうして衝撃を受け続けた足に、尻尾の一撃を受け止めたときのが止めだった。 「……足……折れちゃった……」 正直あたし達はよく持ちこたえた。 一瞬でも気を抜けば即ズタズタの肉塊にされてしまうだろうドラゴンの攻撃を受け、かわし、 驚くほどの時間ドラゴンを足止めしつつ生き残った。 でも、これまでだ。 リーダーが、次いで副長が薙ぎ倒されてあたし達のそばに叩きつけられた。 本当にあたし達はよく戦った。 だけど、この規格外の化け物を相手にするのは力不足だったのだ。 あれだけ必死で抵抗し、打ち込んだというのにドラゴンの身体には深い傷など一つもない。 リーダーの剣も姉御の拳も通じなかった以上、あたし達にはもはや打つ手はなかった。 ……いや、本当はある。一度きりの隠し玉、正真正銘の最後の手段が。 だけど。躊躇無くそれを使えるほどには、あたしは潔くも覚悟が出来てもいなかった。 「舐めるなよ……ただじゃ死ぬもんか、せめて一太刀……ぐあっ!!」 またしてもリーダーが弾き飛ばされて外壁にぶつかった。 呻き声すら上げずにずるずると崩れ落ちる。 ダメだ。もう、リーダーは戦うことが出来ない。 そして。 絶望的な気分でそれを見るあたしの横で、姉御は静かに口を開いた。 「……カエラ、大丈夫だ」 「姉御?」 「お前くらいは、どうにか、守って見せるから」 「……!!」 もう、そのときが来ちゃったんだ。 あたしの頭を支配したのは驚きでもなく焦りでもなく、そんな冷めた諦念だった。 ずしん。 ドラゴンが止めを刺しにやってくる。 立ち上がった姉御は今にも飛び込んでいってしまいそうだ。 あれほど定まらなかった覚悟はたった今静かに固まりつつあった。 そうだ、もう、迷うことは無い。 「……これはもう、師匠としての意地だ。 お前には未来がある。あと、そいつらもせっかくこれから二人で幸せになろうとしてるんだ。 だから、なんとしても守らなきゃいけないんだ。 ……それと、その、なんだ」 たぶんぶっきらぼうに言い捨てようとして、やっぱり普通に笑っておこうと思ったんだろう。 「ほとんど師匠らしいことはできなかったけど、お前のことはそれなりに好きだったよ」 ――姉御、あたしも大好きだよ。 左手が蛇のように伸び、駆け出そうとした姉御の足首を掴む。 「わばっ!?」 びたん、と音がしそうなほど見事にすっ転んだ姉御をよそ目にあたしはどうにか立ち上がった。 「きっ貴様、いきなり何をするんだ……!」 「んー、下克上?」 「馬鹿!なにをこんなときにふざけて……」 ふざけてないって、怒んないでよ。 ……これでも一生懸命無い知恵絞って考えたんだからさ。 考えうる限り最大の成果を上げるために、あたしは淡々と話す。 「あたしが何とかする。あと戦えるのは姉御だけなんだから、無理されちゃ困るの」 「なんとかするって、お前」 「……応援、来ないね」 最後の期待を込めて見た広場へ続く通りには、未だ応援の来る様子は無かった。 「でも、ま、その内来るでしょ」 「カエラ?」 「……どかんと一発、花火でも打ち上げりゃあ、さ」 「……カエラッ!!」 一瞬だけ、姉御が叫ぶのが聞こえた。 身を落とし、左足一本にありったけの力をこめて一気に跳躍する。 ドラゴン目掛けて弓なりの軌道を描きながら空中で身を一回転させ、 その勢いのままにあたしは両手で握った短剣を下にして眼下のドラゴンへと襲い掛かった。 「うおりゃああぁぁーーっ!!」 決死の気迫を前にドラゴンが退いた。 またもや左足に限界の負担を掛けながら着地し、そのまま目の前のドラゴンに突撃する。 真っ直ぐに喉を狙った一突きを放ち、あたしはすぐさま飛び退った。 死神の大鎌のような一振りが空を切る。 「……さあ、こい」 目の前のドラゴンに殺気が溢れ、力が満ち満ちていく。 空気が震え、その足が踏んだだけで石畳にヒビが入った。 「彼のいないとこで死ぬのは、ちょっと嫌かな。 ああ、でも彼に死ぬとこ見せなくてすむからいいのか」 ――誰かに言われたからというのはやめろ、だっけ。 この技を習得したときにあたしが見たメモの文面だ。 大丈夫、誰かに言われたからじゃない。 ――やらなければ誰かの未来がないから、というのも言い訳でしかない。 分かってる。やるかやらないかはあたし次第。 自分で決める。 ――お前が自分の命を引き換えにして未来を守りたいのか、どうなのかが全てだ。 そう、あたしは自分の大好きな人達を守りたい。 姉御や彼や、ギルドの皆はそう長く一緒にはいなかったけれど本当の家族をあたしにくれた。 その皆がいない未来なんてあたしには考えられない。 だから。 ――自分の命を引き換えにして? ……? うん、分かってる。 命が惜しくないわけじゃないけど、でも、それよりも大事なものがある。 ……本当だろうか? どうしてだか、あれほど固まった決意が今ここで揺らぎ始めている。 大切な仲間より我が身を優先するような、そんな思考回路は持っていなかったはずなのに、 どうして、どうして。 ………あ。 走馬灯のように繰り返す思考の中、見つけたものは他愛も無い記憶だった。 『これが終わったら、今度はどこに行こうか』 吹き飛ばすような威圧を纏い、ドラゴンが双翼を開くのが見えた。 ―――――――――――――――――――― 耳をつんざくような轟音が広場を揺るがした。 「カっ……カエラーーーッ!?」 ぱらぱらとガレキの破片が降り注ぐ。 次の瞬間土煙を突き破って飛び出したドラゴンの、 咆哮しながら振り飛ばそうとするその鼻先に、あたしは居た。 生きてる 生きてる。 生きてる! 「……っ……ぅう……ぅ…… …うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!! うわっ!うああああっ!! うわあああぁぁああああぁあぁあぁあああーーーーーッ!!! ……死んでたまるもんかっ……! 死んでたまるもんか! 死んでたまるもんか死んでたまるもんか死んでたまるもんかぁっ!!」 土壇場で怖気付いて死に損なった以外の何物でもなかった。 大見得を切っておきながら覚悟し切れなかった以外の何者でもなかった。 だけど笑うなら笑え、今やあたしは自分が本当は何を望んでいるか思い出した。 あたしは死にたくないのだ、自己犠牲などまっぴらだ! ギルドの皆が居ない未来など考えられないが、あたしがそこに居ない未来もまた絶対に嫌だ! 最良の選択を逃したことは分かっていた。 あたしの望みが実現不可能なことも分かっていた。 それでも諦めることはできなくて、あたしはエゴを撒き散らしながら泣き叫ぶ。 憎い。 あたし達を殺そうとするこいつが憎い。 あたしが死ぬか他の誰かか、そんな選択をさせようとしたドラゴンが憎い。 願うのに叶えられない、世の中のありとあらゆる理不尽が憎い。 目一杯の憎悪を目の前のドラゴンに転嫁し、あたしは短剣を握った。 「……殺してやるっ……!」 振り放そうと激しく暴れるドラゴンにかじりつき、何回も短剣を振るう。 幾度も切っ先が打ちつけられ、頭骨に刃が押し当てられてギリギリと音を立てた。 そして、一際大きく振り上げたあたしの背中を鋭い爪が切り裂く。 「っぁ…………!……うああああぁぁぁぁーーーっ!!」 それでもやけくそで振り下ろした短剣は、ドラゴンの輝く右目を貫いた。 凄まじい咆哮があがる。 「はあっ……はぁ……」 残った左目が、殺意に満ちた目であたしを見た。 「っは……ざま……見……」 どんっ。 衝撃が身体を走る。 下を見れば、ドラゴンの巨大な爪があたしの腹部を突き抜けていた。 「ちく……しょ……」 喉の奥から血があふれ出る。 指先から瞬く間に血の気が引いていく。 全身から力が抜け、短剣が落ちた。 ドラゴンの爪がそのままあたしを引き裂こうとする。 その寸前、姉御がドラゴンの懐に飛び込んだ。 「私の身体よ、今だけ限界を超えてくれっ!!」 目にも留まらぬ猛ラッシュが打ち込まれる。 体制を崩したドラゴンの手から引き戻され、そのままあたしは後方に投げ捨てられた。 一度に出血しすぎたせいで身動きの取れないあたしは受身も取れずに地面に落ちる。 それでもどうにか捉えた視界の中で、カウンターしそこなった姉御が左腕を食い千切られるのが見えた。 「……っ……ううぅ……う」 よろけて後ろにたたらを踏んだ姉御があたしの隣に尻餅をついた。 「ぐっ……くそ……くそ……くそっ……」 動けないあたし達の前にドラゴンの巨体が立ちはだかった。 その左腕が、たわめられた鋼のように力を蓄えながら振り上げられる。 「っ……!」 断頭台のような一撃は、正確に、一辺の容赦を含むことなくあたし達に振り下ろされた。 ――ッ。 ……いつまで経ってもそれは来ない。 恐る恐る目を開け、見上げた頭上では見知らぬ大剣がドラゴンの爪を受け止めていた。 「――待たせたな!」 その剣の主である真っ赤な髪のファイターが次の瞬間爪を押し戻し、横薙ぎの一撃を見舞う。 「ゲンブっ!!」 突入した銀髪のサムライが刀を抜き放つ。 白刃一閃、反撃しようとした右腕から鮮血が吹き出した。 「――よく持ちこたえた」 それだけ言って、サムライはたまらず飛び退ったドラゴンを追撃するファイターに続いた。 剣戟と爪撃が飛び交い、彼らはたった二人でドラゴンと渡り合う。 ……来た。 『王者の剣』だ! 「動かないで」 真珠色の髪をしたヒーラーらしき人があたし達の傍らに立った。 「今、回復しますからね」 こつん、と音を立てて杖が石畳を叩いた。 圧倒的な出力のマナが溢れ、見る間に身体に暖かさが満ち溢れていった。 「ユーリィ!早いとこそいつらを下がらせろ!」 「さすがにこれを押し留めながら戦うのはきつい――」 前方で戦う二人から声が飛んでくる。 「分かりました!さあ、後は私達に任せてあなた達は――え?」 あたし達を立たせようとするヒーラーの人の両脇を、誰かが通り過ぎた。 ……リーダーと、副長だ。 「俺は――何をボケていたんだ」 決然とした呟きに闘志が宿る。 「やってやるぞ。……いけるか、シンシア」 「もちろんです」 「ちょっと、あなた達――」 二人は一歩も引かぬ表情で武器を構えた。 投げ捨てられたボロボロの盾が転がって音を立てる。 「回復、ありがとうございます」 「礼を言う」 そして、二人は飛び出した。 「でやあああああぁぁぁぁぁっ!!」 「おおおぉぉりゃあああぁぁっ!!」 突撃した二人は王者の剣をすり抜けてドラゴンに激突し、そのまま文字通りドラゴンを押し戻す。 「……すごい!」 ヒーラーの人の口から驚嘆が漏れた。 「どこにあんな力が……」 「……分からんのか……?」 「へ?」 唖然としていたあたしは姉御の言葉の意味を掴みかねた。 向こうでは王者の剣のファイターが呟く。 「意外とやるじゃねえか……で、なんでまたあいつが化けて出て来やがったんだ?」 「奴はカザン奪還の際『新たなる英雄』に葬られたはずだが」 「きっと……フロワロや今回世界を襲っているドラゴンと同じ、ニアラが作り出した幻影です」 「はっ、なるほどね……なんにせよ、幻影とはいえ奴は奴だ!ここで大統領の敵討ちと行くぜっ!」 再び王者の剣はドラゴンの幻影へと突っ込んでいく。 何とか起き上がろうとしたあたしを、残る一人が押し止めた。 「ダメですよ!あなた達はもう動ける怪我じゃないんですから!」 「でも……」 「――大丈夫だよ」 「え?」 聞き覚えのある、心の安らぐ声に、あたしは思わず声のしたほうを見上げた。 柔らかい茶色の髪の毛、ところどころ擦り切れた施術衣。 あたしの額に手を当てて、彼がそこに居た。 「どうしてここに……?」 「――そりゃ、君達が心配だったからに決まってるじゃないか。そうだろう?」 もう一つの聞き覚えのある声。 ギルマスがいつものように緊張感無く歩いてくる。 「ごめんね。あれに対抗できる援軍を呼ぼうと思ったら時間かかっちゃってさ」 「あ……いや、別に」 「――さて」 帽子をかぶりなおし、雰囲気を一変させたギルマスが鋭い視線ドラゴンに向ける。 「ずいぶんとまあ、僕の友人達をボコってくれたみたいじゃないか。 お礼に全力全開でいかせてもらう――往け、略奪の魔弾!『マナバレット』!!」 一斉に味方が散ると同時にドラゴンに魔法弾が炸裂する。 そしてマナが四散しドラゴンが体勢を立て直そうとした瞬間、無数の魔法弾と矢がドラゴンに降り注いだ。 面食らってギルマスを見上げると、ギルマスは黙って親指を後ろ上空に向けた。 「遠距離攻撃のエキスパートギルド。王者の剣のついでに連れて来た」 クエストオフィスの屋上で、西通りで出会ったあの子が小さく手を振った。 「ああもう……危ないですから私達に任せて後退して欲しいのに……」 「まあまあ、ここまで来たら下がれって言う方が無理じゃないかなと」 「でしたらせめて防御重視の戦い方をしてくれると「……大丈夫……!?」 「姫ちゃん!」 青い付け耳を揺らし、姫ちゃんが広場に駆け込んでくる。 ……すごい。偶然とはいえ、ばらばらになっていたウチのギルドが全員集合なんて。 「大丈夫、皆無事だ」 「そう、よかった――」 「プリンセスですかっ?いいところに!お願いです、歌で守りを固めてもらえませんか」 「ちょうどよかった!歌ってくれ、とびっきり景気のいい奴を頼む!」 姫ちゃんは即座に空気を呼んで歌いだした。 物語で新たなる力を得て復活した勇者のパーティが魔王の復活を目論む邪悪な軍団との 最終決戦に挑む場面で流れる、100%負ける気のしない勇猛な戦歌を。 戦場が姫ちゃんの歌に支配されゆく中、立て続けに無視されまくったヒーラーの人が憮然と呟く。 「もう……」 それでもため息をつくのは一瞬だった。 きっと眼差しを上げたヒーラーの人は、手早く支度して彼に声を掛ける。 「私は前線で援護に行きます、この二人をお願いします」 「任せてください」 「本当に、絶対、あなた達はダメですからね!それじゃ!」 駆け出していく背中を見送って、彼があたしのお腹と姉御の腕の止血に戻る。 「ねえ……」 「だめ。無理。傷口が開いたらショック死しかねないんだよ?」 「でも……」 「大丈夫」 「心配あるまい」 姉御と彼がそろって戦うリーダー、王者の剣たちを指差した。 「生きようとする人間とは、かくも強い」 「……そうだね」 人数的な有利、そして行く手には勝利という道しかないという絶対的な自信が、 尽きることの無い闘志となってあの強大なドラゴンを圧倒する。 一撃一撃の剣が、降り注ぐ弾幕が、連携して途切れることの無い攻撃が 確実にドラゴンの幻影の力を削り取っていく。 やがて、王者の剣のリーダーの大剣が食い込むと同時に、 幻影は現われたときと同じように跡形も無く虚空へと消えていった。 ―――――――――――――――――――― どれだけの時間がたったろうか。 姉御と二人で石畳に寝かされているあたしからは時間間隔が麻痺して失われている。 と、足音に気付いて視線をやると、上下反対の視界でギルマスが近付いてきていた。 「やあ、まだ生きてる?」 死んでてたまるか。 「ギルマス……戦わなくていいの?」 もうこのあたりに敵は居ないというのにこんな所にいていいのだろうか。 へ?とギルマスは一瞬首をかしげた後、何か思いついたように上を指差した。 「気付いてないのかい?」 指差した先を見上げる。 何も無い。青い空があるだけだ。 ……青い空? 「あー……終わったんだ」 「おかげさまでね。で、サクハ。左腕の保存処置をお願いしてきたよ。 どうにか繋ぐから一時間後くらいに来てくれって」 「……ああ、分かった」 「そーゆーのって、早い方がいいんじゃないの?」 「今は重傷人で向こうも手一杯でね。リハビリは必要になるけど一時間後でも大丈夫だろうって」 「繋がるだけ御の字だ。元に戻るかはともかくそれだけ分かれば十分だ」 「ん。それじゃ、僕は大統領府のほうに行くから」 そういってギルマスは去っていく。 あたしはといえば、やっと気付いた青空に向かって存分に開放感を味わっていた。 「ふぃー……それにしても、いいところは全部持っていかれちゃったね」 「しかたあるまい」 「それにしてもさー……あたし、まったくといっていいほどいいとこ無かったし……」 「……阿呆め」 すこん、と姉御の右拳が降ってきた。痛い。 「お前は、十分劇的な活躍をしたじゃないか」 「え……?」 「幻影の右目を潰したときだ」 ああ、と思い当たる。確かにあれで遠近感を失ったならあたしも貢献したことにはなるか。 「でもやけっぱちだったし、あれが無くても最終的には勝ったような」 「違う。まだ気付かんのか」 呆れたように言う姉御は、どこかバツの悪そうな顔だった。 不思議に思うあたしに、姉御は話を続ける。 「……正直、死ぬ気だった」 「へ?」 「私だけじゃない。ファイターもだし、もしかしたらナイトもそうだったかもしれないが ともかく死ぬならただでは死なんみたいな気持ちだった。気付いてただろう?」 「ああ……うん」 あたしもそう思って、土壇場でやめたわけだし。 「死んでたまるもんか、は物凄くよく効いたよ。 ずっと年下のお前が何一つ諦めないで泣くほどの気迫を出しているというのに、 それにひきかえ半端に諦めたふうですかしているこの自分の体たらくはどうだとな」 「いや、そんな……覚えてないで、恥ずかしいよ。あれはその……死にたくなかっただけだし」 「それでいいんだ。そのおかげで私達は自分の望みを際限なく押し通せたんだから。 確かにお前が何もしなくても王者の剣は間に合ったかもしれないが、それでも言うぞ。 ――お前は私達を救ったんだ。もっと、胸を張っていい」 身体のだるさも、腹部の鈍痛も、全部気にならなかった。 「――あたし、偉い?」 「ああ、偉い」 「ほんとに?」 「ほんとに」 「……へへっ」 「くっくっく」 これほど爽やかで、充実した気分になれることはこれからもそうはないに違いない。 あたしはそう思いながら、向こうからやってくる彼に向かって元気よく手を振った。